六甲ミーツ・アート2025|添乗員が歩いた森の音ミュージアム〜奈良美智のPeace Headと音の散策路~

こんにちは!日本一周の旅を終え、今は時々“添乗員”として再び日本を旅しているLilyです🚌

今回は、神戸・六甲山で開催中のアートイベント「六甲ミーツ・アート2025」から、自然とアートが融合する人気スポット「森の音ミュージアムエリア」をご紹介します。

奈良美智さんの作品《Peace Head》や、癒しのオルゴールコンサート、音と森が響き合う散策路など
実際に訪れて感じた“アートと自然が溶け合う体験”を、写真とともにレポートします。

目次

六甲ミーツ・アートとは?

「神戸六甲ミーツ・アート」は、神戸市・六甲山上で毎年秋に開催される現代アートの祭典です。

山の自然を舞台に、屋外美術館のように点在するアート作品をめぐりながら、
木々の香りとともに“体験する芸術”を楽しめるのが魅力✨

アートファンはもちろん、写真好きやカップル旅にも人気のイベントです📸

おおまかに、9エリアに分かれていますが、各会場間は徒歩5~30分ほど。
作品を探しながら山道を歩く感覚も、まるで“アートハイキング”のようです。

今回訪れた「森の音ミュージアム」は、
その中でも人気の高い“ミュージアムエリア”のひとつ。


この記事では、展示の一部を紹介しながら、
実際に添乗員として訪れて感じた現地の雰囲気やおすすめポイントをお届けします♪

ROKKO森の音ミュージアム

洋風の建物が既に可愛くて、早速テンションがあがります。

コンサートルーム:演奏家のいないコンサート

いきなりですが、まずおすすめしたいのが「コンサートルーム

ミュージアムに入ってすぐ、目の前にある階段を上ると、コンサートルームがあります。

ここで毎日開催されているのが「演奏家のいないコンサート」です。

コンサートなのに演奏家がいないってインパクトあるネーミングですよね。

名前の通り、人間の演奏家が登場するわけではなく、自動演奏楽器が奏でる音楽コンサート
演奏家はいませんが、コンサートスタッフさんが軽快なトークを交えながら進行するので、
思わず笑ってしまうような楽しい時間が過ごせます。

コンサートは15〜30分間隔で行われており、
登場する楽器は日によって異なるそう。
どんな音楽に出会えるかは、行ってからのお楽しみです。

特に、10:00~/12:00~/14:00~/16:00~の回は写真の「DECAP(デカップ)」と書かれている大きなダンス・オルガンの演奏を聴くことができます!
1938年製・高さ約4.6m、幅約7.8mという世界最大級のダンス・オルガンで、
当時はヨーロッパのダンスホールで楽団の代わりを務めていたそうです。

今回私が見られた楽器と自動人形

  • 1904年製 ディスク・オルゴール「ポリフォン54型 “ミカド”」
  • 1997年製 自動人形「アクロバットをするピエロ」
  • 1991年製 自動演奏オルガン「ハーヴェスト」
Lily

時々“添乗員”のちょこっと感想

ディスク・オルゴール「ポリフォン54型 “ミカド”」
コインを入れると円盤が回る仕組みのオルゴールで、
千と千尋の神隠しの「ふたたび」が流れました。
120年前の人々と同じ音を聴いていると思うと、なんだか胸が熱くなりました。

アクロバットをするピエロ
名前の通り、ピエロがアクロバットを披露する自動人形。
アクロバット前後にペコッとお辞儀をしてくれる様子が可愛くて癒やされました☺

自動演奏オルガン「ハーヴェスト」
「自動」と言いつつ、後ろでスタッフさんが全力で操作していました!(笑)
この日は、今年優勝した阪神タイガースの「六甲おろし」を演奏。
六甲山に響き渡る“六甲おろし”は、まさに熱気そのもの!

…が、演奏後のスタッフさんはゼイゼイ息切れするほど疲弊😅
オルガンと聞くと優雅なイメージですが、激しく響き渡る六甲おろしに、会場は笑いに包まれていましたw

奈良美智《Peace Head》:森の中に佇む“やさしいまなざし”

コンサートホールを出てすぐ右手の扉を出ると、ガーデンに出られます。
ガーデン内には様々な形のアート作品が点在しており、歩きながら次々と楽しめます。

道を進んでいくと、六甲山の森の中にひっそりと現れるのが、奈良美智さんの代表作 《Peace Head》 です。
今年の六甲ミーツ・アートのポスターやリーフレット表紙にも採用されているので、訪れたらぜひチェックしてください!

奈良美智さんってどんな人?という方でも、この絵を見たことがある方は多いのではないでしょうか?

奈良美智(ならよしとも)さんは、日本の現代美術作家。
※私は以前「ならみちさん」と思っていましたが、正しくは ならよしともさん です。

これから訪れる方は、ぜひ作品の後ろ側までぐるっと回って見てみてください。

この作品のタイトル「Peace」=平和は、単に争いや対立がない状態だけでなく、心の安寧や平穏な状態も表しています。

奈良美智さんの言葉に学ぶ“Peace”の意味

奈良美智さんは、武蔵野芸術大学に進学しますが学ぶことがないと1年で中退しヨーロッパ放浪の旅にでます。
アジア人差別を受けることもあったそうですが、

彼は

それだけでその国を憎むようなバカではない。視野を広く持つことが地球で生きるということだ。

と述べています。

視野の広さや知性が“Peace”に直結する

まさに、今の世界に必要なメッセージだと考えさせられます。

ガーデンエリア

ガーデン全体が、まるごとアート作品の一部になっています。

作品は紹介しきれないほど多彩ですが、その中でもひとつ気になった作品があります。

さて、これ、あなたならどんな名前をつけますか?

私は見ているうちに、台湾のクイーンヘッドを思いだしました。

風化し続け、いつかは見れなくなってしまうクイーンヘッド。

こちらの作品は「プリンセス・ドリアン」と名付けられていました。
ちょっと惜しかった(笑)

ガーデン内にはツリーハウスもあり、ハロウィン仕様で可愛かったです🎃

私は時間がなくて行けませんでしたが、ガーデン内にはおしゃれな森のCafeもありました♪

森の音ミュージアム3階

再びコンサートホールのあった森の音ミュージアムに戻って、3階へ。

画像は一部のみですが、3階には、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したアンティーク・オルゴールがずらりと並んでいます。

展示は間近で見られるので、オルゴールの精巧な作りや細かい装飾をじっくり楽しめます。

新池エリア

森の音ミュージアムを出て、駐車場の左手にあるのが新池のエリアです。

スルーしてしまいそうな場所ですが、サクッと見られるので、ついでに立ち寄るのがおすすめです♪

「朝、雨が降っていたので橋の一部が沈んじゃってますね~」なんて先輩と会話していましたが、

これは今年追加された沈下橋という作品の一部とのこと(笑)

多くの人はここだけ見てすぐ帰ってしまうそうですが、
新池エリアに入って左手に歩いていくと、他にも2つの作品があります。
ぜひお見逃しなく!

まとめ|自然とアートが融合する場所

六甲ミーツ・アートは、毎年テーマが変わるイベントです。

作品をじっくり見るだけでなく、歩きながら五感で楽しむ“体験型の美術空間”という印象でした♪

これから秋の紅葉シーズン。
作品の姿は、時間帯や季節によっても表情が変わりそうですね。
静かに自分の感性を磨きたい方におすすめの場所です。

素敵なオルゴールの音にもぜひ耳を澄ませてみてください。
きっと、アートと自然が調和する森の空間で、特別なひとときを過ごせるはずです✨


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