世界一周8カ国目:ブルガリア

トルコ(イスタンブール)から寝台列車に乗りやってきたブルガリア。
ここから毎週ご紹介する国々は、圧倒的にネット情報も少ないニッチな国ばかりになりますが、そんな国の楽しさも読者さんに吹き込んでいきますので、是非旅気分を共にお楽しみください☺
ブルガリアってどんな国?

ブルガリアって聞くと、何を思い浮かべますか?
私は正直、ヨーグルトのイメージしかありませんでした(笑)
「明治ブルガリアヨーグルトってそもそもなんでブルガリアが入ってるんだろう?」と調べてみたら、なんと1970年の大阪万博:ブルガリア館でスタッフが本場のヨーグルトを試食したことが商品開発の契機となったことからこの名がついたそう!
明治ブルガリアヨーグルトも万博生まれのものだったんですね☺
ヨーグルト以外のブルガリア
ブルガリアはヨーロッパの東部にある、日本の3分の1くらいの大きさの国です。
公用語は ブルガリア語で、キリル文字という独特な文字を使用します。

アルファベットっぽく見えるけど、まったく読めません。
通貨はレフ(BGN) ※1レフ=80.87円(私たちの訪れた2024年9月18日のレート)
2020年は1レフ62円、現在(2025年7月)は88.40円まで上がっているので、かなりのスピードで日本円の価値が下がっていることがお分かりいただけますでしょうか…
しかし、円安の数字を理由に旅行に行かない選択をすると、大事な時間と若さは戻らないので、これは気にしないこと!というのが、私の持論です。
今後安くなったら、ラッキー!
もう一回行こう!くらいの気持ちで。
ブルガリアの観光地の知名度は低めですが、そのぶん観光客に媚びていないリアルな雰囲気が残っています。
ちょっとディープなヨーロッパを味わいたい人にはかなりおすすめです。
日本人は、1万人に1人も訪れないニッチな国
タイトルの通り、ブルガリアは日本人の0.008%しか訪れない国です。
コロナ前の2019年、約2,000万人の日本人が海外旅行へ行きました。(2024年は約1,300万人)
そのうち、ブルガリア国家統計局のデータでは、約1万人弱の日本人がブルガリアを訪問しています。
計算しやすく、日本人の人口が1億2,000万人・ブルガリアへ1年間に1万人が訪問していると仮定すると、1年間にブルガリアを訪れる人はたったの0.008%という数字になります。(実際は人口がもう少しいるのと、ブルガリア渡航者は1万人に達していないためもっと低い数字です)
つまり、日本が海外旅行者数最多を更新した2019年でさえ、年間1万人に1人以下しか訪れない国であったことがわかります。
それからコロナ禍があり、アジアからの旅行者は激減。現地でも珍しいのか私たちが街を歩くだけで、ジロジロ見られていました(笑)
ブルガリアの首都ソフィア駅に到着。
寝台列車でソフィアに到着。
ソフィアは首都なので、日本でいう東京ですが…

駅の外に出たけれど、人も店もガラン。

すげえな、これ日本でいう東京駅だもんな。
首都感ねぇな。
俺好きだぜ、こういうところ(笑)
旅人Mr.Nはいつも以上に生き生きしてみえました(笑)
駅の様をiPhoneで撮影をしていたら、お店の中から、おばあちゃんにものすごい剣幕で怒鳴られ、びびった私。
という理由で、あまり駅の写真がないのです😅
ブルガリアで初めて出会ったのがこのおばあちゃんだったので、



ちょっとここは怖い地域なのかな…
と気が引き締まりました。
本日宿泊するブルガリアまでは、徒歩で向かいます。
ブルガリア、気になる治安
結論から言うと、駅周辺の治安は悪いです。
駅周辺の街を歩いていると、目に入ってくるのは、ホームレスの人、昼から酔っ払いのおじさん、薬物中毒者、ロマ(ジプシー)。
「ジプシー」は、主にヨーロッパで生活してきた移動型民族を指す言葉で、特にインド北部を起源とする「ロマ民族」が代表的です。馬の飼育や占い、音楽・舞踊などを生業としながら、定住せずに各地を渡り歩く生活様式が特徴ですが、それだけでは生活できず、スリ、泥棒、物乞い、麻薬の販売をしているので危険な存在とみられてしまうことが多いようです。
日本人はジプシーに馴染みがないので警戒心が薄く、被害に遭われる方が多いそう。
将来、ヨーロッパ圏に行きたいりりたび読者様は頭の片隅に置いててください☺
「ジプシー」という呼称は差別的ニュアンスがあり、近年では「ロマ」と呼ぶのが一般的になっているそうです。
以下、ロマと記載します。
ブルガリアの街は想像してたヨーロッパの「首都」とはかなり違って、社会の闇というか、厳しい現実がありました。
目が死んでたり、焦点の合わない人たちが多くて、正直、怖かった。
でも、それ以上に「どうしてこの人たちは、こんな生活を強いられているのか」と考えさせられました。
1989年の共産主義崩壊後、急激に進んだ経済自由化は、結果的に大きな格差を生みました。
社会福祉制度は脆弱で、特に高齢者・若者・低所得層への支援は十分とは言えず、EUからの支援金も、汚職によって行き届かない現実があります。
貧困や将来への不安が、人々を薬物やアルコール依存に追いやってしまう。
政治って大事ですね。
私にはただ旅の一場面でも、彼らにはそれが「日常」なのだと思うと、胸が痛みました。


ライオン橋。
ブルガリアの人々同士、こうした人たちにお金をあげている様子も多くみられました。



政府が腐ってるから、国民たち同士は助け合うんだろうな。優しいな。
ブルガリアでは現地通貨を持ち歩いておらず、クレジットカードのみで行動してました。
ソフィア駅を離れるにつれ、治安は改善


駅から離れるにつれて、人の表情も、建物の綺麗さも、徐々によくなっていきました。
明らかに非公式そうなこのチュッパチャプスの建物はホテル?(笑)


こちらは、聖ソフィア像。
ソフィアのマグネットになっているくらい、ソフィアのシンボルであるはずなのに、目の前にめちゃくちゃ電線張られててカオスでした(笑)
景観条例とかは皆無。
歩いていると、ベンツとアウディの多さにも驚きました。
「こんなに高級車ばかり!?格差すご」と最初は思ったけど、ブルガリアに限らず、東欧はアウディとベンツだらけでした。
ここでは、型落ちの中古は安く手に入るらしいです。
街中に突然現れる、セルディカ遺跡と聖ペトカ地下教会


歩いてたら、急に遺跡が出現!
これは、ソフィア中心部に広がる古代ローマ都市の遺構で、紀元4〜6世紀頃の建築物や石畳の通りが保存されています。
地下鉄工事中に偶然発見された遺跡らしいです。
現代の都市の喧騒の中で、ローマ帝国時代の生活の痕跡を間近に感じることができる空間。
古代ローマは日本でいう卑弥呼の時代。
まだ文字もなく、土器と青銅器を使い、稲作とともに暮らしていた頃、既にブルガリアのセルディカではローマ人が石畳の都市を築いていた、と考えるとすごくないですか?
それが現代の都市と馴染んでいるので、不思議な感覚に陥ります。


そしてカラフルな石で作られている聖ペトカ地下教会。これは室町時代の建物です。
全部無料で展示されているので、また驚きます。
旅行客からするとありがたいのですが、駅周辺の様子をみると…ここで雇用を作れないものでしょうか😭
聖ネデリャ教会


ゲストハウスに向かう道だけで、歴史的な建物の数々。
聖ネデリャ教会は、中にも入りました。
ヨーロッパの教会は入場無料・写真禁止or写真を撮るならお金を払ってね~!というところが多いです。
街を歩いているだけでも楽しめるソフィア、段々楽しくなってきました☺
駅周辺とはまるで別世界です😭
ゲストハウス「5ビンテージ」が可愛すぎた件


この日は「5ヴィンテージ」という可愛いゲストハウスに宿泊。
重たいリュックを置きにやってきただけだったのですが…


お部屋が可愛い♡!


フリーのお菓子✨


可愛さ伝われ~♡
1人3,300円で宿泊できるので驚きです。
ブルガリア最高✨


Mr.Nのカメラマン技術も段々あがってきました(笑)
次回、ソフィアの街を本格的に観光していきます♪




私たち3人が出会った船↓

